
カンボジア 種子生産・普及プロジェクト
カンボジア経済において農業は、GDPの3割を占め、就労人口の5割が従事する重要なセクターであり、なかでも全作付面積の8割を占めるコメ生産は国家経済の安定化、貧困削減および食糧安全保障を達成するうえで発展が不可欠な産業です。そこでカンボジア政府は農業開発を最優先分野とし、生産性の向上、多様化及び産業化を促進、また2010年には「コメ産業及び輸出振興に関する政策文書」を策定し、生産性の向上と品質の改善に努めています。 カンボジアのコメの生産量は年々増加し、現在では年間300万トン近い余剰を生み出すまでに至っており、コメの輸出国としてもその存在感を増しつつある一方、単位面積当たり生産量は周辺諸国との比較において依然低い水準にあります。また、コメ加工輸出業者を中心に、原料籾や輸出向け精米品質の改善が求められる事態も発生しています。 以上の問題解決には、優良品種の開発・導入、栽培技術・生産普及が大きな課題のひとつとして認識されています。カンボジアでは種子増殖制度が十分に機能しておらず、コメ種子生産技術が未熟であることに加え、優良種子に対する認識の低さが原因

タンザニア コメ振興支援計画プロジェクト
タンザニア政府は、近年、国内消費量の増加が著しいコメを国の重要作物として、その増産に力を注いでいます。そのような中、2009年に同政府は、2018年までに2008年の約2倍に増産することを目標にした「国家コメ開発戦略」を策定しました。 日本は、1970年代からタンザニアにおけるコメ生産性の向上に貢献し、2007年から2012年かけては、「灌漑農業技術普及支援体制強化計画プロジェクト(通称タンライス)」を実施し、灌漑地域におけるコメの増収を支援しました。 さらに、その後継案件として2013年に開始された「コメ振興支援計画プロジェクト(通称タンライス2)」では、これまで培ってきた稲作技術の研修手法を灌漑地域でだけでなく、天水地域にも普及展開しています。また、タンライス2では、生産面だけではなく、収穫後処理、マーケティングといったコメ産業のサプライチェーン全体の強化にも力を入れています。 当社からは、収穫後処理とマーケティングの2分野の専門家がこのタンライス2に参加し、タンザニア全国各地の小規模農家を対象に適正収穫時期の見極め方や収穫後処理の技術、収益